2020年2月9日、しし座満月。自分に全力投球をすることを、星が後押ししてくれるとき。
2020年2月9日、しし座で満月が起こります。しし座満月のテーマは「アイデンティティ獲得」や「自己肯定」。そのために努力してきたことが報われるタイミングです。「私は、私で、いいのだ」という確信を、なんらかのかたちで得られる人は多いだろうと思います。
とはいえ、人はひとりひとり違うことを考えて、がんばったりサボったりしながら違う人生を歩んでいるわけですから、いいのだと思えない人もいらっしゃるでしょう。今まさに「俺はもうダメだ〜!!!!!!」と頭をかきむしっている方もおられるのではないかと思います。オレオレ!母さんオレだよ!締切前のオレ!(∪ ´ω` )
まあそれは冗談ですが(いや本当に切羽詰まっているわけですが)満月が「満ちる」というのは、良くも悪くも「満ちる」なんです。いい感じで満ちていると思えるのであればステキなことですが「なんか違うな」という方向に満ちてしまうこともある。そうしたとき、満月が持つもうひとつの意味である「振り返り」が生きてきます。違う、そうじゃない(突然の鈴木雅之🕶️)と思うならば、振り返って自分の軸足を置き直す。違うやり方を画策してみる。それが大事なんですね。ですから「なんか違うな」と思ったときに、「みんなが満月でうまくいっているみたいなのに私だけうまくいかない」「ぜんぜん違う俺はもうダメだ」と思って終わりにしないことです。むしろ「なんか違うな」と思った自分を、ホメてあげたいくらいです。気づけば、人はちゃんと変わっていけます。気づくことが大事なんですよ。締切に(違)
さて例によって例のごとく鈴木雅之が登場するなどして前置きが大変長くなったのですが、今回の満月、やる気と愛も絡んでカッカと燃えるような強い配置にあります。本当にやりたいこと、本当に好きなものがスーッと見えてくる人は多いでしょう。今まで「自分には絶対絶対この人しかいないんだ」「この道以外に歩む道はないんだ」と思っていたことが、急に「いや違うかもな」と気づく人もいるでしょう。これらもまた「満ちる」「振り返り」の一種です。ここまで頑張って歩んできたからこそ、見えたもの。今だからこそ、本気になれること。この満月前後で心に浮かんだことは、飾りのないあなたのエッセンスなわけですから、ぜひとも大切にしていただきたいと思います。
そして大事なのが、この満月のタイミングで「自分に全力投球する」と決めていただくことです。誰かに認めてもらうとか、誰かに気に入ってもらうとか、そうじゃない。他の誰でもない、自分のタイムラインを生きる、と改めて決意することです。
これは何も、滝行みたいなハードな修行ではありません。どちらかというと、もっと自分に正直になっていいのです。自分をほめる、自分が嬉しいと思えることをする、やりたいことからやる。「○○たるものこうすべき」といった、厳しい思い込みを外してあげるんですね。自分に厳しい頑張り屋さんほど「やりたいようにやっていたら、私はとんでもなく堕落してしまう」と思って「〜すべき」的な戒律を自分に課しがちなんですね。そうして努力したからこそ得られたものもきっとあると思います。でも、おそらく、そろそろそうした戒律はお役目を終えているんじゃないでしょうか。自分というものは、「〜べき」で長く縛り付けていると、次第に何をしたいかわからなくなってしまいます。お役御免になった戒律は、はずしてやったほうがいいんですよね。
「〜べき」のマイ戒律をはずして、まっさらの自分の声に耳を傾ける。そして、その自分に全力投球していく。人のマネやキレイゴトばかりのタイムラインじゃなくて、ガチな自分のタイムラインを作っていくんです。かっこ悪くてもいい、あとで必ずいい思い出になるから。かっこ悪かったけど頑張ったなって、振り返る日がくるから。
おそらく満月からの1週間くらい、愛と仕事においては特に、そうした行動に追い風が吹きます。自分は、意外とできるもんです。これまでいろんなことがあって、泣いたり笑ったりしながら頑張って生きてきたんです。だからこの満月で、ひとつ自分を信頼してあげてみる、というのはいかがでしょうか。
しかし「自分を信頼する」「自分を信じる」ということについて、昨今は「ムリ!」「できない!」と脊椎反射する方が増えているように感じます。おそらくは、本当は信じたいお気持ちでいっぱいなのでしょう。でも、なんだか信じちゃいけないように感じている方が多いのかな、といろいろな方のお話を伺っていて感じる次第です。これに対してはプラスで何かを頑張っても大抵うまくいきません。まずは「自分なんて」と思うこと、自虐ネタをやめてみること、という引き算のアクションをおすすめしているのですが、力強いメッセージをくれる名著を1冊、ご紹介しておきましょう。エマソンの『自己信頼』です。
エマソンはアメリカの思想家であり詩人でもあるのですが、自己啓発書でもよく引き合いに出されるのでご存知の方も多いかもしれません。元牧師さんということで、信仰だの神だのが出てくるところはちょっと馴染みにくい本なのですが、すがすがしいほどのシンプルな文章で自己信頼について語っています。ちょっと引用しましょう。
あなた自身をおいて、あなたに平和をもたらすものはない。
私がしなければならないのは、私にかかわることだけであって、他人が考えていることではない。
自分の仕事をするのだ。そうすれば、もっと強くなれる。
こうなりたいと思う自分にいま、なるのだ。いま行動せよ。
といった感じです。(海と月社のものから引用しています)
強いメッセージです、傷ついた方がいらっしゃったらごめんなさい。私はこうしろ、こう考えろと押し付けるつもりで書いているわけではないので、お許しいただけますか。こういう強いメッセージは元気なときに読むのがいいのです。今がしんどいという方は「今はこれらの言葉を受け取らない」というマインドセットでいらしてください。受け取らなければ、言葉は自分のものにはなりませんので。
とはいえ短く読みやすい本ですから、もし「自分を信頼するってなんなんだ」と思われた方は、ご覧になってみるのもいいかもしれません。
『自己信頼』のなかには、こんな一文もあります。
どんなに立派な船も、無数の方向転換をくりかえしながら進んでいく。蛇行しているように見えても、ある程度の距離から眺めれば、実はひとつの方向に向かって、まっすぐに進んでいることがわかる。それと同じように、もし誠実に行動するなら、それがその行為はもちろん、あなたが行うすべての誠実な行為を説明してくれるだろう。
もしこの満月で、あらぬ方に船が進んでいることに気づいてしまったら、「どのみち同じ海の上、今は目的地に向かっている途中だから大丈夫」、そんなふうに思ってみるのもいいかもしれませんね。船乗りたちの航海を、星が自分の位置をもって応援していた時代がありました。星はきっと、私たちという無数の船も、応援してくれているだろうと思うのです。
どなたにとっても、有意義な満月となりますように。
(そして私が締切に間に合いますように)
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