異世界冒険譚・36
ちび「世界は
透明「仏様の細胞の一粒でしか無いからね
この宇宙・・・銀河系は細胞の一つ
その中には、核となる宇宙の中心があり、
そこには、沢山の役割をもった惑星が
存在する
ちび「ううっ
いってないけど・・・仏様って
透明「仏様というのは、六道を作り、
全ての六道を管理してくれているお方
つまり、六道の外から、私達を守って
くださっている方々だよ
ちび「えっ
透明「六道は修行の場
それは、神界も同じ・・・。
つまり、上位界の神界で沢山の徳を
積めば、神様も仏の世界、仏界へと
導かれて行くことになるんだ
ちび「あっ
・・・頭が混乱してきた・・・。」
透明「まあ、その話はいいよ
つまり、この世界は、霊界から修行の場として
選ぶことができる、フィールドの一つという
ことになるんだ
もちろん、これは私の世界も同じことだけどね
ちび「そ、それじゃ~
次に転生するときには、透明と同じ世界に
転生することもできるの
透明「もちろん
ものがあるから、確実とは言えないけどね
ちび「そ、そうなんだ
エレ「話を進めても良いか
透明「あっ
エレ「私がお前を召喚する際、縛りを付けたのは、
純粋な魂・・・つまり分け御霊の無い
存在を召喚することを条件としていたんだ
透明「よく、そんな縛りを付けて召喚しましたね
普通は、必ず分け御霊があるものですよ
って、分け御霊という言葉を知っているという
ことは・・・。」
エレ「ああ・・・私達は、つながっているからな
スバルというお前の世界の私との交信を通じて
その存在がいると言うことが分かっていたんだよ
透明「ワールド・バランサー
あのやろ~~~~っ
エレ「そう、怒らないでやってくれ
これは、私の独断からくるものだ・・・。
すまなかった
透明「はぁ~っ
ちび「と、透明
透明「う~と
ちびにゃは、自分の魂の形ってわかる
ちび「う~と、こんな形
透明「そうそう
宝珠というんだ
ちび「ほうじゅ
透明「まあ、そのことを知っている人は少ないんだけど
この宝珠の形・・・つまり魂は、捻れた形で
12のパーツに分かれるようにできている
ちび「えっ
透明「まあ、12のパーツ全てを揃えて魂って言うんだけどね
そして、この12のパーツの1パーツも10に分けられる
ようになっている
そんで、こちらの世界に修行に来るときには、
11パーツを全部もって降りてくるってことなんだよ
ちび「えっ
透明「あっ
霊界に残しておくものなんだ
要するに、魂の引かれ合う力を利用して、
霊界に帰る時に、道を間違えないようにする為の
保険みたいなものかな
ちび「ううっ
透明「あははっ
まあ、要するに魂というのは、
12のパーツ全てが、記憶媒体みたいな
ものなんだ
つまり、一回の修行で培った経験や感情など
様々な情報を蓄える事ができるものと思って
くれればいい
そして、一度の人生で得られる情報は、
魂の1パーツにも満たないとされている
ちび「
透明「つまり、11のパーツをもっていっても、
一人生で10.6ぐらいの空き容量があるまま
霊界に戻ってしまうんだ
そして、次の転生のときには、情報が入っている
パーツは霊界に置いて行き、また11パーツ、
次は10パーツ、9パーツといった具合に、
転生を繰り返してゆく
ちび「ちょ、ちょっと待って
そんなんじゃ、魂って転生するたびに
スカスカになっちゃうじゃん
透明「そこは安心して
パーツ一個分の隙間ができる
ここを埋めなければ、魂としては成立しないから、
そこを埋めてくれる人がいるんだよ
ちび「
透明「その存在が守護霊様
要するに、私達と一心同体の状態で
私達を守護してくれる方の魂パーツが
隙間を埋めてくれるということなんだ
ちび「ジールか
透明「この世界ではそう言うんだね
ちび「で、でも、11回とか転生すると、ジールでも
埋められないんじゃないの
透明「そうだね
あるけど、それだけ転生すると限界があるよね
そこで、登場するのが分け御霊
まあ、分け御霊も2つの種類があるのだけど、
まずは、転生を繰り返し、魂の器がスカスカに
なっている場合は、同じように転生を何度か
繰り返した他者と話し合って、同じ修行をする条件で、
一人分の魂を構成することがあるんだ
ちび「つまり、一人に2人とか3人の魂が入って
いるということ
透明「そうそう
ほとんどの人がそうするんだ
ちび「そ、そうなんだ
透明「そして、もう一つの分け御霊の解釈だけど・・・。
ちびにゃは、さっき言ったことで、
疑問が残ったんじゃない
ちび「えっ
さっき、一回の人生で得られる情報って、
0.4しか使わないって言ってたでしょ
でも、次の転生で、使った1パーツは置いて
行かないといけないから、のこりの0.6が
もったいないなぁ~って・・・。」
透明「そこで、登場するのも、分け御霊なんだ
ちび「
透明「これは、仏様の配慮なんだけど・・・。
残った魂のピース(0.1分)はつなぎ合わせて、
一つのパーツにすることができるんだ
そして、転生回数が12回と決められている
ことを考えると、同時に同じ場所に魂を送ることが
できない為、平行世界、私の知識だと
重層過層というんだけど、この世界にパーツを
受け入れてくれる魂を探して、共存させてもらい、
私の世界と同時に、こちらの世界でも修行ができる
ように配慮されているんだよ
ちび「つ、つまり、この世界には、透明の世界と
同時に修行している魂があるってこと
世界が違うから、それも可能ってことなんだ
でも、もし、この世界にたまたま、透明の世界
から、迷い込んできた人がいて・・・分け御霊と
会っちゃったら、どうなるの
透明「強制終了だね
ちび「えっ
透明「私の世界でも、まことしやかに囁かれている
話だけど、世界には自分と同じ人間が3人
存在していると言われてて、その人と会って
しまうと、死んでしまうって言われているんだ
つまり、この噂は、異世界から迷い込んだ
自分と会ってしまったことを想定して噂されて
いるものなんだと思う
魂は、同じ世界で別々に存在できない
それは、魂が引き寄せ合う力をもって
いるからなんだ
つまり、同じ魂をもった人間同士が出逢えば、
魂は引かれ合い、外へ飛び出してしまうんだよ
ちび「こ、怖い・・・
透明「こういった現象は、昔からドッペルゲンガー
なんて言われていて、この話では、自分と
そっくりな人間と言われているけど、
どちらかと言うと、容姿よりは魂が同じと
言うところが本質なのかもしれない・・・。」
ちび「と、透明は、大丈夫なの
透明「えっ
ちび「だって、透明にも分け御霊がいるかも
しれないじゃん
透明「さっきの話、聞いていなかった
ちび「えっ
透明「エレさんは、分け御霊の無い存在を
指定して召喚したと言っていたでしょ
ちび「あっ
透明「私には、分け御霊がないんだ
通常、生き物は分け御霊を分ける世界が
3つまで用意されている
さっきのドッペルゲンガーでいう3人と
いうのは、この3世界を言うんだけど、
どんな人も、必ずと言っていいほど、
分け御霊が存在していて、分け御霊を
用意していない人は、余程の馬鹿か
魂が若いか
ちび「透明の魂は若いの
透明「気を使ってくれてありがとう
でも、私の魂は若くはない、つまり、
余程の馬鹿なんだ
通常、2世界で修行をすれば、
一回に倍の経験値が積まれるのだけど、
1世界で魂を埋めるとなると、
かなりハードな人生を送らないと
埋めることが出来ないんだ
そして、この馬鹿な判断をした場合は、
転生した際に、魂の器を埋めることが
出来ないから、前世の情報をもって、
転生することを許可されているんだ
だから、私は霊界のことも前世のことも
覚えているんだよ
ちび「な、なんで、そんな大変なことを
透明「何でだろうなぁ~
でも、私は自分の世界が好きなんだ
だから、その世界の全てが知りたい
何度も転生を繰り返しても、また新しい
事柄が生まれる自分の世界を、知り尽くし
たいんだと思う
エレ「透明・・・話が進まないんだが・・・
透明「あっ
ちび「す、すみません
エレ「とにかく・・・スバルと私は、同じ魂で
存在している者・・・そして、私達は・・・。」
透明「ワールド・バランサーってことですよね
つまり、世界の均衡者
人間には3つの世界が与えられている
その3つは、1人が別々の3世界をもち、
Aさんの3世界とBさんの3世界は、必ずしも
交わるとはかぎらない
つまり、人一人に許された世界は全て
別物ということになる
エレ「そうだ・・・お前たちの世界は軸の世界、
そして、我らの世界は歯車の世界だ
しかし、どちらも修行場として重要な
フィールドとなる
こちらの世界の均衡が崩れれば、そちらの
世界にも干渉してしまうし、逆も然り
つまり、誰かが、世界の均衡を担う必要が
あるため、導交3世界には、我らのような
使命が課せられているものが存在する
透明「妖精眼・・・昴が持つ目は観似手の一部で、
本来の観似手は、このワールド・バランサーと
しての能力・・・でも、この能力は過酷すぎる・・・。」
エレ「私達には、世界の均衡を担う役割がある・・・。
故に、人と交わることを避けて生活しなければ
ならない・・・しかし、スバルの信じたお前なら
そう思って、お前を呼んでしまった
すまないことをした・・・許してくれ・・・。」
透明「はぁ~
こちらを見ているんですよねぇ~
エレ「えっ
透明「妖精眼は、こちらの世界とのパイプにも
なっているということか・・・。
おい
私は、エレさんの眼を通じて視ている昴に
話しかける
エレ「
透明「お前、帰ったら、覚悟しておけよ
エレ「と、透明
今回のことは、私が
透明「エレさん
昴は、私のキョウダイですし、
こんなの日常茶飯事ですから
それよりも、昴
エレ「
透明「エレさんの召喚術は、こちらの世界に呼ぶ
ものでしょ
つまり帰るには、あちらから召喚術をかけて
召喚してもらう必要があるんですよね
エレ「な、なぜ、それを・・・
透明「まあ、何となく分かっちゃうんですよ
私も観似手持ちですから
エレ「
透明「う~ん
エレ「
透明「エレさん
エレ「は、はい
透明「ワールド・バランサーの能力って、
こちらの世界と私の世界の均衡をとる
ことが出来るんですよねぇ~
つまり、エレさんが調子が悪い時に、
昴の波長と合わせて回復させることも
できるんですよねぇ~
エレ「えっ
透明「ふむふむ
(これって・・・つかえるんじゃねぇ
エレ「
透明「(変革期もあるし
ちょっと、面白くなってきた・・・。)」
エレ「あ、あのな
透明「大丈夫
エレ「あ、ああ
すぐに、帰るか
透明「そうだね
随分日にちが経っちゃったから・・・。」
エレ「わかった・・・。」
ちび「透明
透明「
ちび「・・・本当に・・・帰っちゃうの
透明「ちびにゃ・・・。」
次回、お話ファイナルです
続く・・・。
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今回の話は深く話せないことなので
ご質問はお返しできないと思ってください
また何かの機会に掘り下げられればお話ししたいと思うので、
もし知りたいことがある場合は、リクエストでお願いします
(質問ではなくリクエストと書いていただけたらと思います
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