異世界冒険譚・35

異世界冒険譚35

ちび「スバル

エレ「・・・半分正解で、半分間違いだ・・・。」

透明「どういうこと

エレ「確かに、この世界にお前を呼んだのは、

   私だと思う・・・。」

透明「思う

エレ「ああ・・・私の力では、召喚できる

   限定条件がありすぎる為、今の現状を

   打破できる存在を召喚する形式をとり、

   透明という人物をピンポイントで

   呼んだわけではないんだ

   そして、召喚される場所も特定できない・・・。

   異界からの者は、目立つから・・・後から

   情報が入ってくると踏んでいたんだ・・・。」

透明「ア、アバウトな

エレ「すまない・・・それと、お前が言うスバルだが、

   これは、私であって私ではない・・・。」

透明「どういうことさっき、マンティコアと闘ったとき、

   投げてきたのは、確かに結界用法具だったよねぇ

   あの形状は、どう考えても、昴の法具・・・。」

エレ「・・・その話をする前に、一度協会へ戻り、

   報告してからにしていいか

透明「・・・わかった・・・。」

ちび「

私達は、来た道を戻り、協会に報告をする・・・。

タラクさんは、驚いた顔を見せ、奥の部屋へ通され、

タラクさんは、すぐにトアさんを呼びにいった・・・。

しばらくして・・・

トア「お疲れ様だったね

   怪我とかはしていないかい

透明「はい

ちび「オイラも死にかけたけど、復活したぞ

トア「エレメンタル様もご無事でしたか

透明「(・・・)」

エレ「ああ・・・いらん気遣いだ

トア「これは、差し出がましいことを・・・

ちび「オイラのことは心配しないのかよ~

トア「ああ~大丈夫

ちび「うっなんか、ムカつく

この後、私達は、王樹の中であったこと、

任務が完了したことを告げ、協会を後にした・・・。

外に出た後、いつものごとく、ちびにゃの腹の虫

鳴ったため、一路食事のできる場所へ・・・。

何だか、重苦しい雰囲気の中、私から話を切り出した

透明「エレさんは、何者なんですか

エレ「・・・・。」

ちび「確かに・・・トアがあんなに腰が低い

   見たことがない・・・。」

エレ「私は・・・王族なのだ・・・。」

透明「

ちび「

ちびにゃが、いきなり平伏しはじめた

ちび「数々のご無礼

   す、すみ、すみませんでした

透明「

ちび「と、透明平伏して

透明「嫌だ

ちび「

エレ「クーニャ・・・やめてくれ・・・。

   目立ってしまう・・・。」

ちび「は、はい

透明「この世界にも、王族っているんだね

   ちなみに、この世界の王族って、

   どれほどの地位なの

ちび「ば、馬鹿

   王族というのは、エルフィしか

   いないんだ

   その王族となれば、自然界の頂点

   オイラ達、守護者のまとめ役でも

   あるんだ

透明「へぇ~守護者の上って、神様しか

   いないんだと思ってた

ちび「だ、だから、エルフィの王族は、

   守護者の代表みたいな存在なんだよ

透明「ふ~ん

ちび「ふ~んって

透明「ちなみに、王族っていっても、

   色々あるでしょ

   女王皇太子・・・。

   エレさんは、どこに当たるの

ちび「と、透明し、失礼だぞ

エレ「・・・王だ・・・。」

ちび「

ちびにゃ、悶絶中

透明「王ということは、妖精王

   いや、ここでは精霊王ってところかな

エレ「そうなる・・・な・・・。」

透明「やっぱり、昴じゃん

エレ「ふ~っ・・・順を追って話す・・・。」

透明「よろしく

エレ「私が、お前を呼び出したのは、先程

   話した通りだ

   だが、私はお前の言うスバルではない

透明「言いたいことはわかるよ

エレ「私達のこの世界は、お前たちの世界の隣に

   存在している平行世界

   遠いようですぐ隣にある世界・・・。

   しかし、時間軸が違う為、隔離された世界

   でもあるんだ・・・。」

透明「パラレルワールド・・・

   正直、この世界に飛ばされたときに、

   なんとなく感じてはいたのだけど

   私はこの世界の記憶がないから、

   確証が持てなかったんだ

エレ「話が早くて助かる・・・。

   つまり、お前の言うスバルは、お前の世界の

   私ということになる・・・。」

ちび「ご、ごめん・・・話が全然・・・

透明「仕方ないなぁ~

   ちびにゃにもわかるように説明するけど、

   つまり、この世界は私の世界と平行した

   もうひとつの世界

   いわゆる、パラレルワールドってことになる

ちび「平行世界

透明「う~んと・・・ちびにゃは、この世界の人間が

   死を迎えると、どこに行くのか、知ってる

ちび「うんエルテイス

透明「こちらでは、そういうんだね

   こちらの世界では、霊界というんだ

   そこでは、死者の魂が浄化され、

   次の転生を待つことになる・・・。」

ちび「うん それは知ってる

   この世界は、エルテイスから降りてきて

   魂が修行する場所って言われているから

透明「そうだね

   それは、こちらの世界の認識と同じなんだ

   そして、この修業場は、六道と言われ、

   階級的な縦の世界とされている

   しかし、事実はこれだけではない、

   無数の魂は、一つの世界にはおさまりきれる

   ほど少なくはないんだ

   つまり、平行世界とは、私達の世界の縦ラインとは

   別に、横に広がった横ラインの世界となっていて、

   この世界にも六道という縦ラインも存在しているんだ

ちび「う~んと・・・つ、つまり、魂の修行場は、

   一つでは無いということ

透明「そういうこと そして、神がいる世界は、

   この世界のひとつ上の階層となり、

   この縦ラインのみを管理しているんだ

ちび「えっと・・・そう考えると、

   透明のいた世界の縦ラインと、オイラ達の縦ラインも

   別ってことだよね

透明「そうそう だから、この世界の神様を

   私は知らないし、神様からしても、

   平行世界から来た私の存在は、手に余ることに

   なってしまうんだ

   そして、この世界と私の世界は、薄い壁に

   阻まれただけの世界でしかないから、

   たまに、双方、何かの拍子に世界を渡って

   しまうこともありえるんだ

   特に、魔素の塊である害獣は、世界を渡る

   ことが人間よりもしやすいのかもしれない

   こちらの世界の文献には、この世界の害獣に

   似た絵が残されているからね

   そういった害獣は、その存在の見た目から

   悪魔の使いとして認識されているんだ

   私がこの世界に来たとき、害獣に対して

   見覚えがある感覚にとらわれていたのも、

   これで合点がいったからね

ちび「そ、そうなんだ・・・ち、ちなみに、

   こういった平行世界って、どれくらいあるの

透明「どうだろうね

   ちびにゃは、自分の細胞の数わかる

ちび「細胞の数

   そんなの、わかるはずないじゃないか

透明「だったら、私もわからないよ

ちび「どういうこと

透明「この世界は・・・。」

        続く・・・。

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いろいろ疑問も出てくるかもしれませんが、今回の話は

深く話せないことなので、すみませんがご質問はお返し

できないと思ってください

また何かの機会に掘り下げられればお話ししたいと思うので、

もし知りたいことがある場合は、リクエストでお願いします

(質問ではなくリクエストと書いていただけたらと思います

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