異世界冒険譚・23
ちび「はぁ~
透明「はぁ~
ほくほくとふらふらコンビは、
協会が開くまで、散歩中・・・
透明「しかし、この町は活気があるねぇ~
午前中は、仕入れやら搬入やらの人で
町も大賑わいだ
ちび「確かに
有名だからね
その分、美味しいものも多いから
オイラ、一度ニーゼに来てみたかったんだ
透明「そういえば、ちびにゃは、あの森から
出たことなかったんでしょ
それなのに、町のこと色々知ってるよね
ちび「まあね
いるけど、町を守護する神の使いもいるから、
たまにそいつから色々なことを教えて
もらえるんだよ
透明「へぇ~
いるってことか・・・・
会ってみたいなぁ~
ちび「町の守護者は、滅多に人前には現れないよ
透明「なんで
ちび「もし、町の守護者が一人の人間と交流して
しまったら、その人間に加護がついてしまって、
町の人間は、その人物に逆らえなくなって
しまうからね
透明「そ、そんなに、影響力あるんだ
ちび「町を害獣から守っているのも、守護者だから、
もし守護者の機嫌を損なえば、町そのものが
保たれなくなる
だから、町の人たちは、守護者に感謝しつつも、
畏怖しているところもあるんだ
そういった面では、町に住む者と守護者の
バランスが大切で、町には守護者を祀った
教会がいたるところにあるんだ
透明「直接、神様を祀らないの
ちび「とんでもない
神様は、守護者の上に存在するお方だから、
神様を祀っていいのは、おいらたち守護者で、
人間達は、直接接点のある守護者を祀るもの
なんだよ
透明「な、なるほどね・・・・
(この世界では、神はとてつもなく遠い存在
なのかもしれないなぁ
そう考えると、仏様はどうなっちゃうんだ
もっと遠い存在?あるいは、その存在すら
認識できないということもありえる・・・。)」
ちび「透明
透明「あっ
ということは、ちびにゃは、この世界の生き物に
とっては、神様に近い存在なんだね
ちび「め、滅相もない
おいらたちが、神様に近いなんて
それに、おいらたちは、森の守護者だから、
町の守護者とは立ち位置が少し違うんだ
透明「どういうこと
ちび「町の守護者は、町の人間の信仰対象だけど、
森の守護者は、町の人も敬ってくれるけど、
信仰対象じゃない
もちろん、町の守護者と肩を並べる存在だから、
おいらたちの機嫌を損なうことが、町の守護者に
影響する可能性があると考えて、気を使ってくれる
のだけどね
透明「そうなんだ~
ちびにゃは、町の人にも信仰されたい
ちび「い、いや
ことじゃないから・・・
透明「(それでも、やっぱり、信仰されたいよね
それに、きっと信仰された分、何かしらの
力関係が、幻獣にもある気がする・・・。)
・・・・大丈夫
ちび「
透明「ちびにゃは、私が信仰しているから
こんなに可愛くて、モフモフな守護者なら、
信仰対象としても、申し分無し
そういうと、ちびにゃに顔を擦り付けて
モフモフする透明先生
ちび「ちょ、ちょっと、と、透明
わっ
やめろ~~~~
そんなこんなで、ちびにゃと信仰を深めていると
ルク「あれ
透明「あっ
ちび「ひぃ~
ルク「お二人共、仲が良いのですね~
ちび「ち、違うぞ
透明「はい
ルク「くすくす
あっ
討伐されたのを知っていますか
何でも、とても強い英雄が、なんと一人で退治なさった
とかで、今、町はその噂で大盛りあがりなんですよ
透明「そ、そうなんですか~
ちび「ふっふっふっ
ぐもぐ~~も、むぐううううう
咄嗟に、ちびにゃの口を塞ぐ
ルク「
透明「ルクルクさん
寄らせてもらいますね
今日は、これから協会に行かなくては
ならないので、これで失礼します
ルク「は、はい
そういうと、急いでその場から立ち去る
次回、いよいよ魔法です
続く・・・。
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