カモ~~~ン~ヌ!・9
カモ~~~ン~ヌ
一郎「そ、それじゃぁ~
家徳の高め方、教えて下さい
俺、頑張っちゃいますから
透明「お、落ち着いて
家徳というのは、ただ高めるということが
大切なのではなくて、その概念をしっかりと
知っておくことも大切なんだ
一郎「概念
透明「うん
家徳は、さっき言ったように、ご先祖様からの
願いでもある
この願いを知らない状態で、家徳を高めることも
できなくは無いけど、できればこの機会に
ご先祖様からのメッセージを受け取るのも
良いと思うんだ
一郎「ご先祖様からのメッセージかぁ~
確かに、興味あります
透明「でしょ
それに、家徳のことをもう少し知っておいて
欲しいんだ
一郎「わかりました
透明「それじゃぁ、説明するね
さっき一郎さんに理想を聞いたと思うのだけど、
理想というのは、一郎さんが抱く、相手への
結婚条件でもある
これと同じように、家徳は、君のご先祖様や
お相手のご先祖様が提示する最低条件でもあるんだ
一郎「えっ
透明「そう
家徳は、その家の血を受け継ぐこと
つまり、家または血の優位性を提示することでもある
この行為の中には、結婚や次世代を繋ぐ出産、
家を繁栄させる人運や蓄財運なんかも
関係していて、家徳がその領域にまで達して
いなければ、それらの事柄は、頓挫してしまう
ことが多いんだ
一郎「つまり、家徳は必要な徳の量が無いと、
結婚とか子宝を得る資格が貰えない
ということですか
透明「まあ、極論すぎるけど、近い感じかな
でも、一郎さんもさっき結婚相手に対する
条件を提示したのと同じで、自分自身が結婚する
為の準備が足りていないということだけじゃなく、
お相手にとっても、魅力的な血筋、人格、財力
などなど、理想があって然るべきなんだよ
大切な子孫を任せるからには、ある程度の条件が
ご先祖様にもあって、その相手が自分の家徳を
高めることができていないとなれば、時期尚早と
思われるのも仕方がないことなのかもしれないね
一郎「ひぇ~っ
透明「確かにそうだよね
でもね、結婚というのは、もともとそういうもの
なんじゃないかな
一郎「えっ
透明「一郎さんは、なぜ結婚したいと思うの
一郎「えっ
透明「結婚ていうのは、その人と一緒にいたい
好きでいたい、好きになってほしい、
大切にしたい、大切にされたい、
寂しさを埋めたい、子供が欲しい、
世の中に認められる自立をしたい、
愛したい、愛されたい、色々な想いが含まれて
いるかもしれないけど、それだけでは、
ただの欲求でしかない気がしないかな
一郎「た、確かにそうですね・・・
透明「自分の家族を持つ
そこには、生き物としての本質が隠されていて、
そういった思いの中に、家徳という
ご先祖様からの子孫を想う優しい願いが
込められているのだと思う
そういったことを肌で感じてはじめて、
結婚を望む体制が出来上がるのかもしれないよ
一郎「・・・・俺、もしかして、世の中的に認められたい
から結婚したいと思っていたかもしれません
うわ~っ
もちろん、それだけじゃないけど、どれも
そんな大きな目標じゃなかったかも・・・
透明「それに気づけたなら御の字だよ
そういった、大きな目標に目が行くように
なれば、結婚という大きな転換を迎える
準備ができるようになる
一郎さんの婚活は、ここからなんだと思うよ
一郎「ありがとうございます
しかし、情けないなぁ~
自分では、結構イケてる方だと思ってたから、
相手が選んでくれないとか、見る目がないとか、
相手のせいにしていたけど、自分の準備もできて
いなかったとは
一郎さんの良いところは、ちゃんと自分と向き合えること
かもしれないな~
それに、いつまでもクヨクヨしていないし
これなら、家徳を高めることで結婚も近づいてくれる
かもしれない
続く・・・。
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