やまやま、マウンテン・4
やまやま
透明「ここからの話は、一般的な話だから、
自分と投影するのはやめて聞いてね
蘭子「は、はい・・・。」
透明「そもそも、嫉妬されるというのは、
どういう人だと思う
蘭子「えっ
自分よりも能力が低いのに評価・・・あっ
もしかして、私よりもあの人達の方が
透明「ストップ
だから、自分と投影しないで聞いて
これは、一般的な話だよ
蘭子「は、はい
不満があるということですよね
透明「そうだね
恋愛なら、自分が好きな人が他の子を好きに
なれば、その子に嫉妬する
そこには、自分よりも相手が下という認識が
あったりもする
当然、自分よりも優れていると認めてしまっている
人を選んだ時には、嫉妬というよりは、悲しみや
相手や自分を恨んだり妬んだりもするけど、
嫉妬は起こらないんだ
蘭子「な、なるほど・・・。」
透明「つまり、その感情には、上下関係が存在する
特に、相手を下に見ている場合、
人は、必ずその人よりも自分が上であることを
知らしめようと、マウンティングをする行動に
出ることが多い
しかし、これも上下関係が微妙なところにいる
人にしか起こらなかったりもする
蘭子「どういうことですか
透明「例えば、Aさんという人がいた場合、BさんとCさん
にとってその子は、自分よりも下という認識が
あったとするよね
この時、AさんがBさんやCさんを追い抜くような
評価を受けた場合、BさんはAさんに何らかの
マウントをとろうと躍起になるけど、Cさんは
ならなかった
ここで大きな違いがあるんだ
蘭子「
透明「Bさんの場合、嫉妬からマウンティングをしている
ことになるのだけど、裏を返せば「負けたくない
「負けていない
つまり、Bさんは、Aさんを心の何処かで認めてしまって
いるということなんだよ
しかし、Cさんの場合は、嫉妬を抱かない
ここには、Cさんの「負けていない
確固たる自信があって、Aさんの評価に対しても、
素直にすごい
もちろん、これもAさんをある程度認めているという
ことにもなるんだけどね
蘭子「つ、つまり、どちらもAさんをどこかで認めている、
認めているから、Bさんは嫉妬をしているということなんですか
透明「そうじゃなければ、追い抜かれる危機感を持ったり、
マウンティングはできないんじゃないかな
蘭子「でも、明らかに自分よりも能力が低い場合は・・・。」
透明「その場合は、評価した人に嫉妬しているんじゃない
蘭子「
透明「会社なんていうのは、役職があったり、年功序列が
未だにあるし、簡単に人を評価しにくい環境なのかも
しれないけど、嫉妬する人が、誰に対して嫉妬して
いるのか
蘭子さんの場合、上司や先輩が嫉妬しているなら、
蘭子さんの方が年齢的にも役職的にも下という認識が
あったり、同期や後輩であれば、蘭子さんを評価した
会社に対して嫉妬している可能性もあるんだ
だから、嫉妬といっても各人の思惑は異なっていることが
多いんだよ
蘭子「・・・・認めている・・・・私が・・・
おっ
自分に対する周りの目線だけでなく、自分自身が周りを見ている
目線をもてれば、今の状況が少しは見えてくるはず
蘭子「先生・・・それって、期待とかも含まれますか
透明「おお
蘭子さんの言う評価という観点から見れば、
会社に対する期待値というもの大きく関わって
くると思うよ
蘭子「そう・・・ですか・・・。」
うん
しっかりと、自分と向き合ってる
次回、新たな問題が
続く・・・。
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