あんぎゃ~~~っ・10
あんぎゃ~~~っ
透明「(くっ
手すりの上の人物は、両手を広げ、
今にも空へ飛び立とうとしている
こんな時の為に鍛えた身体だろう
もっと、早く
凄まじい勢いで、駆け寄る私をよそ目に、
その人物は、手すりから飛び立つ
透明「うをおおおおおっ
「バシッ
本当に、すんでのトコロで右手の人差指と中指が
相手の衣服に引っかかる
透明「(マジか~
でも、何とか
引っかかった指がはずれないように、他の指も引っ掛ける
流石に両手をかけるには、もう少し引き上げないといけないが、
とにかく、転落だけは抑えられた
透明「はぁはぁ
「ズンッ
透明「おわっ
興奮していたせいか、相手の重みを感じていなかったが、
いきなり、とてつもない重さが片腕にかかる
透明「(い、今、一瞬
ま、まじか
こんなに重いなんて
人体の不思議だが、よく柔道家が言うことがある
相手に投げられそうになったときには、逆に力を抜くと
投げられないと・・・確かに、余計な力が入っていない
状態だと、子どもでも、とてつもなく重たくなる
飛び降りた人は、意識を失っているのか
完全に力を抜いてしまっている為、思った以上に
身体が持っていかれそうになる
透明「くっ
このままじゃぁ~~~~~
足が地を掴んでいられない
続く・・・。
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