感受の法則・15
この後、少しボ~ッとしていた智則くん
だったが、意を決して声を張り上げる
智則「よし
俺、明日にでも話してきます
透明「そう
なんて切り出すの
智則「犬
透明「プッ
それ良いねぇ~
智則「だって
関係ないんですよ
それに、彼女が病んでしまっているなら、
好きなことから攻めて行くのが定石じゃないですか~
透明「はははっ
智則「俺、あの子を視た時に、気づいたんですけど
あの子、家でもひとりぼっちなんじゃないか
友達とかは、いるだろうけど、不幸な話をしなくちゃ
気を引けないとか・・・ちょっと、悲しすぎるし
俺
救ってあげられたら
透明「そっか
後は、君に任せるよ
智則「はい
透明「さてと、それじゃぁ~
智則「あっ
ちょっと残念そうな智則くんだったが、
今の彼には必要のない能力だろう
私は、法具を使い智則くんの霊感を閉じる
透明「よし
智則「・・・・本当だ
でも、今回は霊感に助けられました
色々と考えることもできたし、先生には感謝です
透明「そうか、良かったよ
霊感に対するトラウマも、これで少しは緩和する
かもしれないし
良かったことかもしれないね
智則「はい
この後、少しだけ世間話をし、気合を入れ直した智則くんは、
意気揚々と帰って行った・・・
透明「はぁ~
頑張れ
その先に、意外な結果が待っていたとしても、
決して挫けるんじゃないぞ~
っと、意味深な言葉を残しつつ
一年後、今好きな彼女ではなく、救った彼女と手を
つないで歩いている智則くんを視界に投影しながら、
今日も頑張る透明先生なのでした~
完
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