原点へ・・・。・25
透明「・・・・ふぅ
帰りますか
洞窟を出た私を、美しい夕日が迎えてくれる
透明「(雪さん・・・私は、あなたの意思を
ちゃんと継げていますか
まだ、答えは出ていないけど、これだけは
ハッキリと言えます
当時のあなたがそうであったように・・・
今、私は幸せです
人の幸せは、その人が感じるからこそ幸せなのだと
私は思う
夢や目標に向かって進んで行けることは、決して
無駄にはならず、例え障害があっても、自分だからこそ
乗り越えるものだと認識できる・・・そしてその障害は
いつしか自分の力となり、力を得るための大切な行程だった
のだと気付かされる・・・そんな人生を回り道しながらも
進んでゆければ、人は必ず幸せを感じられるようになるのだと
理解できる
雪乃さんのような生き方は、人から見れば色々な意見が
あるのかもしれない
決して自己犠牲ではなく、自分自身の信念をもって
自分の生きる道を示した一人の人間のあり方だと
私は思っている・・・。
まあ、自分の前世である雪乃さんの生涯をどうこう言うのは
変な話だが
参考書のような存在
かもしれないが、受け継いだ意思だけは大切にして行きたいと
今でも思っている
何億人もの今を生きる人に前世があり、その前世には、
沢山の人生が詰まっている・・・。
その中で、私の前世が雪乃さんであったことは、今の私に
とって、かけがえのない宝物なのかもしれない・・・。
自らの為に自分を律し、自戒とする
まだまだ甘い自分に喝を入れるために訪れた名もない洞窟は、
いつでも私を待っていてくれていた
「やっほ~
透明「何だよ
円「ちょいちょい
お墓参りよ
透明「約束忘れて来なかったんだから、仕方ないだろ
ちゃんと雪乃さんに謝ってこいよ
円「へ~ぃ
まったく、いつまで謝らないと
いけないのよ~・・・ブツブツ・・・。」
さてと
みなさ~ん、私の自戒に最後まで付き合ってくれて
本当に感謝しています
完
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