原点へ・・・。・7

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原点へ・・・。
・7
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ここからの3話は、少し辛いシーンが続きます
もし、苦手な方がいらっしゃいましたら3話分を
飛ばして「原点へ・10」から続きを読んで
いただけましたら幸いです
なるべく、ソフトにはしているのですが・・・
ご理解の上、読み進めるようお願いいたします
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
雪乃「う~~~ん
今日もいい天気~
」
皆がたわわに実った作物を、大切に収穫している
姿が印象的な朝
・・・それは突然、私の眼に姿を映した
雪乃「んっ
」
村の先・・・少し離れた景色が歪んで見える
雪乃「お師様・・・あれって・・・
」
神主「どうした
」
雲・・・いや、もっと激しく、もっと嫌な予感を
はらんだ色の空が膨らんでゆく・・・。
雪乃「砂塵
・・・
」
神主「雪乃
警鐘を
」
雪乃「は、はいっ
」
神社はこの村の高台に位置する
その為、村を一望できる神社には、
よく響く鐘が設置されていた
「カーン
カーン
カーン
カーン
カーン
」
私は急いでその鐘を叩き、砂塵を巻き上げながら
近づいてくる存在を必死に村人に教えようとしていた
村人は、各々の家族を連れ、家から畑から飛び出す

しかし、勢いを増した砂塵は、次々と畑を家を人々を
飲み込んでゆく・・・。
雪乃「あ、ああ、あああ・・・
」
神主「
」
眼の前の景色が・・・
美しい田園風景が・・・
笑顔のたえない人々の顔が・・・
歪められてゆく・・・。
雪乃「くっ
」
体の中から、今までに感じたことがないほど
黒く重たい感情が湧き上がる
神主「雪乃
やめい
」
「ぎりぎりぎりぎり」
弓が悲鳴をあげながら、砂塵の主達を狙う
「ドクン
」
雪乃「
」
想いとは裏腹に、体が動かない・・・
雪乃「(どうして
な、何で
)」
呼吸が荒れ、力が抜けてゆくのがわかる・・・
雪乃「(私は・・・私が・・・皆を・・・。)」
自分の行いを客観的に見ている自分がいる
このまま、矢を放てば、どうなるのか
私の矢が・・・人の命を奪う
それは、あの者たちの行いと、どう違うのだ
雪乃「はぁ・・・
はぁはぁはぁはぁはぁ
」
息が苦しい・・・呼吸ができない
比治「神主様
雪乃
はぁはぁ
」
雪乃「比治様
」
村から何とか逃げ延びた人々が、神社に
なだれ込んでくる。
私は、弓を空へ投げ捨て、息苦しそうな
比治様の元へ駆け寄る

雪乃「比治様
大丈夫
」
比治「ああ・・・大丈夫じゃ

それよりも、皆が・・・村の皆が・・・
」
雪乃「
」
高台から見えるそこは、いつものそれとは
全く違っていた・・・

おびただしい数の人が、地に祈るように倒れている
その中には、昨日まで言葉を交わした者、
おねえちゃんと慕ってくれていた者の姿が・・・
雪乃「ううう・・・わあああああっ
」
顔を両手で覆いながら、その手を地面に擦り付ける。
雪乃「ううううう
・・・・・
」
突然、何かに気づいた私は、もう一度、
見るに耐えない景色を見渡す

雪乃「
」
砂塵の主が・・・いない
??「おお~おお~
あるじゃねぇ~か~
ここなら、陣をはるのに、おあつらいむき
だなぁ~
」
神主「
」
村人「
」
雪乃「
」
嫌な予感と共に、それは現れた
続く・・・。
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