原点へ・・・。・2
「コラ~~~ッ
また狛犬にイタズラしおって~~~
境内に大きな声が響き渡る
雪乃「きゃぁ~
だって~
師匠「だからって、狛犬の口に、こんなに
ギュウギュウに雪を詰め込むやつがあるか~
朝には凍ってしまうであろうがぁ~
元気な女の子が、神主の男性に追われている・・・
幸せな時間
雪乃4歳・・・いたずら盛りの雪の日の出来事・・・。
彼女は、神社の鳥居の下に捨てられていた・・・。
たまたま通りかかった神主によって救われたが
後数時間もしていたら凍死していただろう・・・。
長野県にあるとある村
富士の麓にあるこの村は、人口は少ないが、
肥沃な大地に恵まれ、広大な田畑が広がっている
しかし、年貢の厳しさから、人々は貧しい暮らしを
強いられていた・・・。
比治「おお~おお~
これ
神主様を困らせるでない
雪乃「あっ
お参りですか~
比治様は、この村の代表をしている方、今で言う村長だ
比治「いやいや
ここから、山に登るのは大変じゃて
師匠「お疲れ様です
比治「ああ
この時代は、親より子の方が早く亡くなることは
よくあることだった・・・。
この時の私には、理解できなかったことのひとつだ
比治「雪乃
しっかりお勤めをして、立派な巫女になるんじゃぞ
雪乃「うん
比治「それにの
雪乃「
比治「今の世は、口減らしや子を都に売る親も多い
お前は、生き残る可能性をもらったんじゃよ
わかるか
雪乃「
比治「まだわからんか
後のぉ~
雪乃「あいた
比治「神主様を困らせたら、バチがあたるからな
雪乃「ううっ
比治「はははっ
私は、こんな日常が大好きだった
そして、雪の降る日も好きだった・・・
それから数年の歳月が流れる
続く・・・。
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